あなたのお店の商品はどうやって価格を決めましたか?もしかしたらこの記事を読んで、その価格設定を見直してみると今日からちょっとずつ収益が上がっていくかもしれません。
ども。野口です。
先日、飲食店の経営者と話して売れているお店と売れていないお店のとある共通点を発見したのでお話します。
あなたの商品の価値は?
お店で提供する商品の価格設定はある程度、その地域の他のお店を視察してどのぐらいが一番平均なのかを見極めたうえで決定するのが定石だと思いますが、あなたのお店はどのように決めたでしょうか。
僕が出逢った上手くいかない経営者の多くがこう答えます。
もちろんこの考え方は間違ってはいませんがドツボにはまる可能性があります。ライバル店が価格をさらに下げてきたら、そちらにお客が逃げてしまう。
一時期、過熱した牛丼チェーン店の価格競争などがいい例です。
お客さんはやっぱり安い物が好きですから、「安い」しか取り柄がなければ安くなくなった時点で客足が遠のきます。
なので、大前提として安ければいいという考えを捨てましょう。
まず、第一にやらなければならないのは、「多少高くてもこの品質なら仕方ないよな」と思わせるぐらいのクオリティーに仕上げることです。ここが出来なければ何も始まらないのでまずは技を磨いてください。今日の話はその一歩先をいった話です。
売り上げがそこそこ出ているお店は必ず〇〇な商品がある。
ある程度客が入ってきてくれる。しかし収益をもう少しあげたいと思った場合、あなたはどうしますか?
これがもっとも簡単な方法です。しかし、この方法ではリピーター客が逃げてしまう可能性が大きい。目に見えた価格の改定は客から見るとかなりのマイナスイメージです。
よくよく、「原材料の価格高騰により」みたいなもっともな理由を正直に告白して価格を見直すという方法もありますが、あれをしたところで、客からしてみると、「えー、マジかよ。もっと頑張れよ。がっかりだ。」という気持ちはぬぐえません。
では、上手く収益を跳ね上げる為に上手なお店はどうしているのでしょうか。
コレが答えです。
今までの話でわかったかもしれませんが、お客さんというものは「価格」という基準で判断することが多い習性があります。自分の中の絶対的な価値基準で選んでいるのではなく、なにかとなにかを比較するというような相対的な価値基準で判断するんですね。
あなたがレストランに行った時の事を思い出してみてください。
メニューを見るとは思いますが、メニューの何を見ていますか?最終的に決定する時に行った行動は?
あのお店のあの商品を食べに行こうと前もって決めていた場合は別ですが、何気なく入ったお店の場合、ほとんどの場合がメニューの価格を見て、商品の写真を見て、第一候補と第二候補を決めて、二つの中から自分に魅力的な方を選んで決めると思います。
このプロセスが大事です。
お客さんは絶対的価値基準を持っていません。よほどのマニアでもない限り、お店に行ったらメニューを見て迷います。迷って色々と頭の中で葛藤があって、選び抜かれた商品を注文するのです。
では、その迷いのプロセスをあなたが操作することが出来たら、ある程度あなたは売りたい商品を買ってもらうことが出来るようになりますよね。
そこで、「ひとつだけ高額な商品を用意する」のです。
メニューを見た時になぜか他の商品とは違う次元の価格のものがあったとします。まずそこで目が留まりますよね。他の商品は300円ぐらいなのに、なぜかその商品だけ3000円。なんでこの商品だけ値段こんなに高いの?って考えるのが普通です。
でも、お客さんの頭の中では相対的な価値基準が備わっていますから、「高い物はいい物」とみなします。高い物が魅力的に映る。ここでお客さんの頭に商品の写真よりも値段で商品の良し悪しを判断する価値基準を植え付けます。
次にお客さんはどう考えるでしょう。この高い商品を注文してみたいけど、こんなに高い物を頼んで美味しくなかったら嫌だな…。という保身が働きます。
そこであなたは第二の商品を提示してあげるんです。「二番目に高額な商品」を。
お客さんの頭の中では、次に安いほうが好きという価値基準が働き、そっちの商品が魅力的に映り、一番高い商品も魅力的だけど、あれを注文して失敗したらいやだからこっちの方にしよう。という事になるのです。
そう。
大抵の売り上げをそこそこあげているお店で一番売れている商品は「二番目に高い商品」なのです。二番目に高い商品を上手く価格操作することで売り上げを上げることが出来ます。
あなたが一番売りたい商品をお店で二番目に高い商品に設定してみましょう。それだけで売り上げが変わるかもしれませんよ。
ではでは、今日はさらりとこんな感じで、価格設定の話をしました。