ポテトチップスって言えば、おやつの定番!大人数で遊んでいる時などでも、パーティー開けなどして、みんなで仲良くバリバリ食べる光景が思い浮かびます。
…が、そこで一人がこう言い始めました。
「ポテトチップスって言えば湖池屋ののり塩だよな!」
と。
そこから仲の良かった雰囲気に暗雲が立ち込めるのです。
「は!?ポテチって言ったら、カルビーのコンソメパンチだがや!!何言ってんだ、おめぇ!」
そう言いながらジャガイモの顔をした男爵は、私こそが貴族だと戦争をはじめました。
人類の歴史は哀しいもの。大昔にきのことたけのこによって、ティラノサウルスやトリケラトプス、マンモスなどが滅んだように、今、のり塩とコンソメパンチによって再び人類が絶滅の危機に面してしまっているのです。
そ、それならナビスコのチップスターも、わ、忘れないでよね!
うるさいわね!プリングルスのサワークリームが正義だって何度言ったらわかるの!?
アメリカンチップスや5⁄8チップの復刻キボンヌ!
…さて、そんな脳内妄想はどうでもいいですが、湖池屋ポテトチップスが50周年だそうです。
ポテトチップスと言ったら湖池屋?カルビー?キャラクターの名前
ポテトチップスって50年も前に日本にあったの?
コイケヤポテトチップスのり塩買ったら、パッケージの袋に「50周年ありがとう」と書いてありました。そこで思いました。50周年?え?1960年代にもうすでにポテトチップスって日本にあったの?と。
僕が生まれた時には当たり前にあったもの。ポテチ。ちびまる子ちゃんが寝っ転がりながらパリパリ食べる姿は思い出せますが、なんとなーくサザエさんの中では食べている姿を想像出来ないポテチ。
1946年連載開始のサザエさんと1986年連載開始のちびまる子ちゃん。同じ夕方の日曜日のアニメとしてイメージが強いものの、時代設定がやはりなんか違う気がしてならない。
そして、サザエさんに出てくるのはあくまでも煎餅だろと。…そう考えるとやっぱり比較的新しい食べ物な気がしてならないポテトチップス。ポテチなんて呼ばれてちょっとハイカラじゃないか。
…というか、カルビーとコイケヤと同じ「ポテトチップス」という商品名で売っているけど、どっちが先だったの?とか、どっちが人気あるんだ?とか、いろいろと疑問が浮かんできました。なので調べてみることにした。
だって他にないよね?お菓子の名前が一緒の商品って!チートスだってスコーンだってスゲー似ているのに、名前違うよね!
あんなに似てて名前までも一緒なんて、ポテトチップスはさぞかし闇が深いに違いない。
ポテトチップスと言えばあのキャラクターの名前は?
コイツいるでしょう?やっぱりイメージキャラクターがいるわけだから、ポテトチップスと言えばカルビーでしょ?…というのが、僕の予想。名前も知らないのに顔は知ってる。
潜在意識の中でコイツを知っている。僕らは生まれながらにして、コイツの存在を刷り込まれている。
そう。このポテト坊やを。
ん?
坊や…だと!?
ダンディーぽてととか年上なネーミングの方がしっくりくるぞ。
しかも調べてみたら、「通称」ポテト坊やだそうだ。カルビーは特にコイツに名前をつけていないらしい。
名前は愛情の形。名前もつけられず、馬車馬のごとく働かされるポテト坊や。
カルビーのホームページによく出てくる、どっちかって言えばコイツのほうがポテト坊やだろう!という豆粒のような「ポテくん」でさえ名前をつけてもらったというのに。
でもこのポテト坊やのデザイナーさんは原田治です。知ってるでしょ?原田治。
え?知らない?じゃあミスタードーナツといえばあのキャラクターでしょ?ECCの英会話と言えばあのキャラクターでしょ?と思い浮かんでくる顔あるでしょ?
あの生みの親がポテト坊やのデザイナーさんなのです!考えて見れば、あのキャラクターもあのキャラクターも全部名前わかんないね!!(OSAMU GOODS!)
そんな哀しきキャラクター、ポテト坊やがいる事で元祖感が出て、カルビーのポテトチップスの方が身近な気がします。
だって湖池屋ポテトチップスのキャラクターって言われても何も思い浮かばないでしょ?
ポテトチップス論争にトドメをさす
もう予想はよそう。
今は本当に便利な世の中ですね。昔はこんな疑問が浮かんだとしても、物知りな先生に聞いたり、社会科見学に行ったりする機会がなければ真相は藪の中である事がほとんどだったのに。
すぐに調べられる。ありがとうGoogle!んで、調べた結果。
カルビーポテトチップス、1975年発売。
コイケヤポテトチップス、1962年発売。
…なんと。
コイケヤさんの方が10年以上も早くポテトチップス販売しているじゃないですか!
ポテトチップスの元祖
日本で初めて本格的にポテトチップスの量産化に成功したのは湖池屋。
と、Wikipediaに書いてあった。10年ともなれば一人の少年が小学校と中学校を卒業して高校を少し齧って調子づく年月である。
ほう。コイケヤが先か。いや、でもなんでこんなに印象が薄いんだ。イメージキャラクターがいないからだろ!コイケヤポテトチップスのイメージキャラクター作れよ!50周年ならなおさら!
お菓子業界には数々のレジェンド達がいるでしょう!?
カールおじさんやら、著作権大丈夫なの!?と心配になる灰色のドラえもんこと、うまい棒のうまえもんやら、実は2代目ベビースターのキャラであるベイちゃんとか!森田フミさん(誰?と思ったあなた。カラムーチョのあれ)とか、キョロちゃんとかガリガリ君とか…。
出そうと思えばまだまだまだまだ沢山出てきてしまう。
おっとっととかコアラのマーチとか、なんだったら名前聞いただけで味よりもあのキャラクター達が頭に出てくるぐらい、お菓子とキャラクターって切っても切れない関係なのではないか。
なのに50年も経っているにも関わらず、湖池屋ポテトチップスと聞いて、何も浮かんでこないぞ!!どうしたっていうんだ、湖池屋さん!
…なんて思って検索してみたら。
すでにいました。なんか、すいません。
湖池屋ポテトチップスのキャラクター、コイケくん
かの有名なコイケくんです。
キャラ薄っ!コイケくん!?ポテトチップスにあやかった名前どこ行った!?没個性が個性だった時代は確かにありました!
それにしても記憶の片隅にも残っていないなんて…なんて徹底しているんだ、コイケくん!!
ポテトチップスの本場、アメリカが泣いてるぜ!!
…ん?ポテトチップスって本場アメリカで合ってる?
ポテトチップスの本場ってどこ?ポテチ豆知識
↑これをポテトチップスと言ったら何人の人が僕の事を笑うでしょうか。
…が!!これをポテトチップスと呼ぶ国の人がいるのです!!そんな〜どこかの田舎の国でしょ?
いやいやいやいやいやいや!!!世界時刻の中心!グリニッジ天文台がある、あのイギリスです。
ポテトチップスは当然、英語だと思われるんですが、アメリカではそのままポテトチップス。イギリスではクリスプと呼び方が違います。
イギリスではチップスと言うとフライドポテトのことを言うらしいのです。
日本にもあるイギリスパブのHUBの看板商品のフィッシュアンドチップスでいう所のチップスです。白身魚のフライとフライドポテト出てきます。
ポテトチップスの起源は諸説ありますが、1853年の事「食べやすいフライドポテト作れ!」って言われて、なるべく薄いフライドポテト作ったら、「こんなんじゃダメだ、もっとやれ!」と言われたジョージ・クラムというアメリカのコックが腹いせにスライサーで作ったら、嫌がられるどころか喜ばれてしまったというのが有力らしいです。
でもね!
ポテトチップスの本場のアメリカではね、コンソメパンチがないらしいんですよ。というか、のり塩すらないらしいです。
この二つは日本オリジナルなようです。
なんとなくのイメージですけどコンソメパンチと言えばカルビー。のり塩と言えばコイケヤなイメージってあるよね?
元々、塩味が定番だったみたいですけど、どうせ塩かけるなら日本独自の味にしようとして販売したのがコイケヤポテトチップスののり塩。
日本は独自に進化していきますなぁ。どんなことでも。さすがガラパゴス。
一方、コンソメパンチのカルビー。コンソメパンチのパンチってなんなん?と思って調べると、発売された1978年の流行語「パンチ」から取ったらしい。「パンチをきかす」などの言葉が流行っていたので、強い印象のある商品名にしたいと思ったカルビーさんが作った造語のよう。
ほう。色々と考えるもんですな。
夜中にポテトチップスを買いに走る
では、味の方はどうなんざんしょ?と思ったので、夜中だけれど、今、コンビニ行ってポテトチップス買ってきた。
残念ながら、カルビーのポテトチップスは沢山の味が置いてあったけど、コイケヤさんの方がのり塩のみだったので、カルビーものり塩買ってきた。
素材の味がわかりそうな、うすしおで比較出来ないのが残念。
ポテトチップス比較
では“真剣”にポテトチップスを比較してみよう。
左がカルビーのポテチ。右がコイケヤのポテチ。
のりのかかり具合などは大して差はないと思われる。ちょっと光が足りなくて見づらいかもしれないけど、深夜だという事でご愛嬌。
↑これがカルビーのポテチ。なんとなく乾燥している印象を受ける。
↑これがコイケヤのポテチ。違いがわからん…。いや、ちょっとあぶらっこい?
↑これがカルビーののり塩を開けた時の感じ。
↑これがコイケヤののり塩を開けた時の感じ。
…おわかりだろうか。コイケヤの袋の周りにはちょっぴり油が付着してあり、カルビーの方はほとんど油が付着していない。
もう確実に思い込みのレベルだ!
こんなちょっとの違いで大げさな。
そう。「ぶっている」のである。夜中に部屋で一人、専門家ぶってポテトチップスをマジマジと眺めているのだ。なんという暇人。レノンはイマジン。一文字違うだけなのにだいぶ違う。
ちょっとの違いが大きな違い。だからポテトチップスの油も大きな違いなはずだ!
それを理由付けるためにも成分表を比較してみよう。
↑「カルビーポテトチップスのりしお」の成分表
↑「コイケヤポテトチップスのり塩」の成分表
…なんと!!!ちょっとずつ違う!!
ね?違ったでしょ!?
そりゃそうだ!!でも、ちょっぴりコイケヤの方がカロリー低いんだね。カロリーみるよねー。ほぼそこしかみないよね。9kcalも違うんだよ!死活問題だよ!!人類滅ぶレベルの大問題だよ!
それで、食べ比べてみた。パリポリ。深夜に研究だといいわけをして、ふたつのポテトチップスの袋を完食。
合計1604kcal摂取なり。
ポテトチップスのまとめ
これ、きっとアレだ。深夜だから面白いと思っているテンションのやつだ。
朝起きて自分のブログ読んだらきっと赤面するに違いない。
というか、もう既にポテトチップスで満たされたお腹でちょっと後悔している。
でもせっかく食べたのだから感想は残しておく。
カルビーの方はパリっと乾燥している感じがする。コイケヤの方はほどよく油っこくしっとりパリパリという感じがする(あくまでも個人的感想)。
本当に、個人的意見ですが・・・!!
「コイケヤポテトチップスのり塩」の方が好きかもしれない。
んな、アホな事を思いついてやってみましたが、あなたはどっちのポテチが好きですか?
ちなみに最近はスーパーなどでプライベートブランドってのが出てきて、ポテトチップスひとつにしても選択肢の幅が広がった気がします。でもお菓子業界って著作権的なのどうなっているんだろう。
すごく似てるお菓子とかあるよね。
もし知的財産権とか問題ないのであれば、プライベートブランドで、過去にあったお菓子を完全コピーして欲しいと思う。江崎グリコさんに何度も「焼チョコ?」という商品を何度も復活させてくれーと要望しているのに、復活の気配ない。美味しかったよね、あれ。
ではでは、こんな感じで今日はポテトチップスのお話でした。コイケヤさん、50周年おめでとうございます。
野口明人
ポテトチップスのおまけ話:未来のポテトチップス?
さてさて、本編の真ん中らへんで1853年、ジョージ・クラムさんがクレームの腹いせにスライサーで作ったら喜ばれてポテトチップスが誕生したというお話をしましたよね。
まぁ、つまりはひょんなことからポテトチップスというのは生まれてきたのでございます。
しかし、実はまだまだポテトチップスというものは発展途上なのだそうで、第一次ポテトチップス革命が起きたのは1967年。
プリングルズによる成型ポテトチップスの誕生です。
じゃがいもというのは低温で長期保存されたものをポテトチップスとして使うと揚げた色が悪くなる特徴があるんですね。
なので一度マッシュしてフレーク状にして乾燥させるという技術が開発され、それを材料にして形を整えた成型ポテトチップスが誕生したのです。
これにより、ポテトチップスは同じ形に作る事が出来、隙間なく包装出来るのでパッケージも小さくする事が出来るようになりました。
そして第二次ポテトチップス革命が最近起きたのです。それは電子レンジ技術の発展によるもの。
なんとじゃがいもをスライスしたものを乾燥させて電子レンジで焼き上げれば揚げたポテトチップスとほぼ似た食感のものが出来上がる事がわかったのです。
そう。油を使っていないんですよ。とんでもないカロリーオフ!
今までのポテチは油をじゃがいもですくって食べているようなものでしたが、このポテチはじゃがいもだけを食べる事が出来るのです。
しかし、どうやらまだまだ湿気に弱いなどの弱点があるみたいで、製品化されても価格が高すぎたりで定番化しませんね。
でもまぁ、油であげた商品と言えばカップ麺があるじゃないですか。
あれも今では普通にノンフライで作られたりされているわけですから、近い未来ポテトチップスも油であげないものが手軽に手に入る時代が来るかもしれませんね。
そしたら、深夜にポテチを食べても罪悪感にかられることも少なくなるのだ。わっはっはー。
ではでは、またどこかでお会いしましょう(´・ω・`)ノシ