四国歩き遍路日記17日目。この旅の記録は以前旅をしながら公開していた日記を諸事情によりお蔵入りしまったものを再編集して公開したものです。
ここの所、どこかしらでお金の話に触れている記事が多いですが、今回でとりあえずお金の問題は決着がつくのではないでしょうか?そんな感じの講義が行われた日の記録です。
何日も夜遅くまで先生と語り合って、そんなに話をすることがあるのか?という疑問もあるかもしれませんが、ここで話をする事は、全てが新しい話題というわけではないのです。
同じことを別の角度から語ってみる。そうやって自分が納得いく形で吸収する。そういう講義が行われていました。少しでもそこで得たものがあなたに伝えられたらいいなと思って復刻させてます。
あ、それと今日は動画アップしました。ぜひ僕が体験した事を身近に感じてくださいませ。先生と僕の会話が入っております。
ではでは、再編集版よろしくどうぞ。
四国歩き遍路日記17日目のまえがき
今日も雨。雨が降りにくそうだからこの時期を選んだのに、こんなにも雨が続くのか…。
これは地球が何かを元に戻そうとしているのかも。前までだったら地球が怒っているって考えていたけど、ちょっとだけ考え方が変わった。
そんな壮大な事を考えつつ、今日も大きな収穫があったのです…。
※復刻にあたり、旅先で沢山写真を撮ったものをアップすることにしました。Facebookの方へアルバムを作りましたのでよろしければ御覧ください。
洗脳、アボカド、カルフォルニア!
今日の朝ごはんはシチューとアボカドサラダ。アボカドはギネスに載るぐらい栄養価が高いんですよー、と豆知識を披露する。
すると先生は、
「ワシがアボカドを初めて食べたのはカルフォルニア。アメリカに行った時に寿司屋があって、そこにカルフォルニア巻きっちゅうのがあってなんやこのキュウリみたいなやつ。マグロみたいな味やな」
そこで初めてアボカドというのを知ったと言う。
おお。なんだか逆輸入な感じ。
「人間の味覚というのは神経伝達の電気質の差で、マグロとアボカドはよく似ている。神経は全て電気。そこをいじくれば、肉を食べているのに魚の味がする」
という事もお話していた。
もしかしたら、サプリメントを食べているのに頭では唐揚げを食べているように思う世界が来るかもしれない。…来るのかもしれない。怖いけどちょっといい。
これでここでの作業工程をすべて体験した事になる
鳴門金時の干し芋の袋詰めの作業をさせてもらいました。
これね。もともとは医療器具なんだぜ!なんでも活用、その姿勢を見習わなくちゃ。すごく使いやすい。
しいたけ工場で働いていた時は、こういう道具を使わず手で袋に詰めていたから手がデカイ僕はすごく詰めづらかったのです。
なんとなく昔の事思い出して懐かしくなった作業。これで干し芋の作業全てを手伝わせていただきました。これで僕も戦力になれる!
鳴門金時を受け取りに行く。
ここ最近、雨が続いているので、農家は大変なのだそう。前回8箱以上受け取ったのに、今回は2箱だけ。雨はまだ続くみたいだから、被害すごいだろうな。
前も書いたけど、やっぱり普通に生活していた時は雨が降っても何も考えてなかった。農業をやっていると天候ってすごい影響力持つんだなぁ〜。
他の土地に身をおいて初めてわかる事。
これが自分の世界を広げるという事なんだな。部屋の中にいて、パソコンをいじって、本を読んで、いろいろとわかったつもりでいたけれど、天気一つの事もわかっていなかった。
これからはもっともっと謙虚に生きていこう。もっともっと沢山の事を経験して、沢山の事を吸収しよう。自分が抱えている問題だって、きっと今の自分の頭の中では解決出来ないだけで、世界が広がれば解決出来るようになるかもしれない。
ほら、よくゲームで行き詰まって、どこをどうやっても先に進めなくてムシャクシャする時も、なにかひとつのヒントを得ただけで先に進めるようになったりするでしょ?
世界が広がるってあーゆー感じなんだと思う。自分の見ている世界だけが唯一の世界だと思わない事。それが本当に大切だ。
今日のお風呂はあいあい温泉550円!
あいあい温泉に来たのは2回目!ここは露天風呂に仮面ライダーやゴジラ、坂本龍馬、タヌキなどの石像が飾ってある。僕の中では勝手にエビ中温泉と呼んでいる。ぁぃぁぃ温泉。
ドライヤーが有料なのがちょっと僕的には痛いんだけど、サウナは広いしジェットバスがすごくて結構好き。座り湯ってのもあって、痔にもいいし。
しかし。
シルキーバスというにごり湯で床が見えなくて足の小指ぶつけてギャオスと叫ぶ。ゴジラ野口襲来。
先生のご実家に向かう途中…
駐車場代が1日300円。。。
安い!とか思っていたら、先生がここに停めて旅行とか行ったら2000円〜3000円もしちゃうから友人の家に車停めて飛行機に乗ると言ってた。
いかんいかん。またもや相対的価値で判断してしまっていた。確かに3000円あれば何か別の事に使える。駐車代って、やっぱり高いよね…。300円でも1500円でも。
ちなみにもうひとつビックリした事。
あんまりうまく写真撮れなかったんだけど、これ、高速道路なの。
なにかビックリする事ある?って思われるかもしれないけど、これね、片側一車線なんだぜ!!もうね、チョロQ状態。追い越し出来ない!前の車を追いかける事しか出来ないし、後ろから迫ってくる車にビビるしか出来ない!!
ドイツのアウトバーンの存在を知った時ぐらいビックリしたよ。速度無制限道路ってのも面白いけど、一車線高速道路ってのも斬新だ。
折り紙の帝王、中孫くん
さてさて、そんな感じで車から外の風景を楽しみながら先生のご実家に着くと、2番目のお孫さんが学校で折ってたという大量のドラゴンを見せてくれた。
折り紙でこんなの作れちゃうんだよ?しかも何も見ずに折れてしまう。記憶力と器用さに脱帽。
ポケモンのアニメがやっていて、エンディングになった時になにも見ずに完コピして歌ってたのにも驚く。
子供の能力ってすさまじい。
どんどん肥る、野口くん
毎回たくさん料理を出してくださる先生のご実家の夕食。今日は天ぷらと…
とんかつ。
とにかく腹一杯食べる。体重が3ヶ月で10キロ太っていた事に気がつき、焦る。
「お遍路再開のために蓄えているんだよな?」と、先生。
歩き始めたらすぐに痩せるさ!
サラダも食べたからね!
お腹いっぱいになって小屋に帰る途中…
ご飯を大量に食べ終え、先生のご実家から小屋へ帰る。
ものすごいスピードで駆け上がる山道もそろそろ慣れてきた頃である。最初の頃は痔で大変だったが、あれだけ食べてあれだけトイレで出していたらお尻も強くなる。
途中、先生は車のライトを消した。あたりは真っ暗。これは怖い。横はガードレールなどない道である。
ゴロリと落ちたら多分お陀仏。南無阿弥陀仏。ナムサンナムサンと心で念じていると、車はゆっくりと止まり、エンジンが切れた。
先生はガサゴソと車の中から何かを探す。カチ。持っていたのはハンドライトだ。先生は電池と呼ぶ。
「静かに降りてみ」
先生は、ライトで山の谷を照らす。そこは杉の木が生い茂る崖である。
あ。
たぬきだ。
タヌキの目がライトを反射し光っている。
「アレはハクビシンじゃな。光の反射の目の色で草食か肉食かわかる。赤い目は草食。緑の目は肉食。例外もおるが」
そう教えてもらった。ほほう。またひとつ賢くなった。雨が続いているから、我慢しきれずご飯を探しに来たのかな。
ここは山奥、どうぶつの森。
お金なんて汚くて、人をダメにするものだ
動物観察を終え、小屋に戻る。今日はあねさんが家に帰っているので先生と2人っきりの講義。
僕はもう何度も同じような事を聞いてしまっているかもしれないけれど、理解したくて先生にお金について質問をしてみた。
時間は2時半を指していた。僕たちは眠りについた。なんだかすっきり眠れる気がする。
四国歩き遍路日記17日目まとめ
本当に先生は物知りだ。宗教家でもないのに、そっちの知識もちゃんと触れた上で、生物学的見地で物を教えてくれる。
表と裏。科学と宗教。経済と安全。ここでは本当に1日中フル回転で頭を使う。
教えてもらった事を忘れずにメモを取る癖もついてきた。
僕が学んだことを、今度はまた他の誰かに教えて、その人の悩みが少しでも消えて元気になってくれたらワシは嬉しいという先生の姿勢は恐れ入る。
この人、本当にもう少し生まれてくる時代が早かったなら、歴史の教科書に載っていたのではないかと考える『四国歩き遍路日記』の1日でした。