四国歩き遍路日記18日目:捉え方次第で世の中は悪にも善にもなる…。

四国歩き遍路日記18日目。この旅の記録は以前旅をしながら公開していた日記を諸事情によりお蔵入りしまったものを再編集して公開したものです。

以前に書いた記事を下書きに、修正箇所などを直しながら書いていっているのですが、今日の記事は、今までで一番削除箇所が多かった気がします…。まぁ、それはなぜかと言われれば雨のせいと答えておきましょう。

ではでは、再編集版よろしくどうぞ。

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四国歩き遍路日記18日目のまえがき

四国歩き遍路日記18日目-00

四国歩き遍路日記も18日目になりました。その中で今日も天候が悪い。一体18日間で晴れだった日は何日あっただろうか?ここまで天候が悪いと晴れなんて一生ならないのではないか?なんて気分にもなってくる。

そんな時でもここにいるとたくさんの事を学べる。

日々の暮らしは捉え方次第で、世界一つまらない日々になり、宇宙一面白い日々にもなる。

僕が今日、カマドやスーパーで、どんな事を学んだのかと言えば…。

※復刻にあたり、旅先で沢山写真を撮ったものをアップすることにしました。Facebookの方へアルバムを作りましたのでよろしければ御覧くださいませ。ここに載せていない写真などもあります。

四国歩き遍路日記18日目の写真アルバムはこちら

朝には一杯のお茶を…

四国歩き遍路日記18日目-01

朝起きて、まだ先生が起きてきていなかったので、お湯を沸かす。

先生は子供の頃から、どれだけ忙しくても、まず朝起きたら一杯のお茶を飲むらしい。そうすると心の余裕が生まれるのだとか。僕も影響を受け一杯の緑茶を飲む。

実を言えば、普段は温かい飲み物は好んで飲まないし、水分を採るという習慣もまったくない。だからまぁ、痔になったりするわけだが、ここに来てからはすこぶる快調(腸)である。

郷に入っては郷に従えとも言うし、ほかの人の習慣に身をおいてみるのも良いものだ。

四国歩き遍路日記18日目-02

朝ごはんはあねさんが作り置きしてくれていた味噌汁を温め、手軽に食べる。

ここのお米は美味しいので、これだけでも充分ご馳走だ。手軽に食べるとは言ったが、お茶碗2杯分のご飯をお腹に入れた。焼きたらこって、少量でもご飯すすむよね!!

魚が苦手な僕でも、たらこ、いくら、うになどはイケルくちなのだ。

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宗教の本を読むことについて

四国歩き遍路日記18日目-03

そ~いえば、先生がご飯を食べながら分厚い聖書の本を見せてくれた。前に聖書の話をしていたので出してきてくれたのだ。

先生は無宗教だけれど、昔、この本を全部読んだという。

この分厚さだよ?もうこれ辞書でしょう…。文学部出身の僕でも今まで一番分厚い本を読んだなと思ったのは、多分これ。

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫 き 39-2)

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京極 夏彦
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京極夏彦の魍魎の匣。これでさえ1000ページぐらいだったと思う。この聖書を開いてみると、一ページが4段ぐらいに分かれていた。完全に辞書方式の書き方である。

こういう本はたぶん、自分が迷った時に、その迷いに答えを出してくれている章を開いて、その都度ちょこっとずつ読むものなんだと思うんだが、最初から全部通して読んだ人を初めて見た。

なんでこの本読んだんですか?と聞くと、

「興味や」

とだけ答える。

興味。それだけでこの分厚さの本を読破したのはすごい事。

ちょこっとだけ宗教の話をしよう。日本人はおそらく宗教アレルギーの人が結構多いと思う。

なんだかんだで僕も浪人時代に、とある宗教の信者さんに、それと知らずに「勉強になるよー」と、さり気なく徐々に洗脳していくビデオを見せられた。

そして大学合格が決まった時に家族総出で花束を持ってきて、さあ!宗教に入ろう!と勧誘されてドン引きした経験がある。なので宗教と聞くとちょっとだけ微妙な気持ちになってしまう。

しかし、先生は変な偏見は持たない。どんなものでも吸収する。若い時に聖書とコーランの両方を読んだんだそうだ。そしてそこから大いに学ぶことがあったらしい。

うむ。その姿勢、学んでいかねば。やっぱり世界で一番読まれている本だからね(1位聖書、2位資本論というのを聞いたことがある)。

それだけ人を動かす力を持っている事が書いてあるはずだし、否定するにしても、肯定するにしても、イメージだけで判断するんじゃなくて、ちゃんと一度自分の中で解釈してからじゃないとね。

宗教。先生の話で言えば、これだけ長いこと地球上から消えずに残っているものなのだから、真理なのだろう。地球にとって、人類にとって必要なものなのだ。

そうであれば、理解せねばならない。宗教と聞くだけで嫌な気分になるよりも、宗教とはどのようなものだという事だけでも理解しておけば、生きていくのが楽になるかもしれない。

暇な時に読もうと、旅のお供に持ってきていたKindle Paperwhiteにも聖書は入っているので、ちびっとずつ読んでいくとしますかな。あれなら軽いし、分厚さに圧倒される事も無かろう。

ちなみに、先生は「野口くんのご両親に『息子が洗脳されている』なんて思われないか心配やな」と笑っていた。

天候は怪しい。しかしどんな時でも火は炊ける

四国歩き遍路日記18日目-04

これを読んでくれているあなたは、カマドに火をつけた事があるだろうか?正直な話、僕はカマドというものすら見たことがなかった。おそらく火をつけるという作業をやったのは、バーベキューの時で、あれも炭に火をつけるだけの作業である。

今では、料理をしようとすればガスコンロがあるし、最近ではIHという電気で料理するコンロも出てきている。でもそれは山の上ともなると話が変わってくる。

まずガスがないのだ。元栓をひねるだけで当たり前のようにガスが供給され、使った分だけメーターに記録される。それは常にガスがガス管を通って家に届くから出来る事で都市ガスという種類に分類されるらしい。

その都市ガスが使えない所はどうするか?というとLPガスというものをボンベに詰めて使うわけだけれど、つまりはカートリッジ式みたいな感じで使ったら交換、使ったら交換という作業が必要になる。

ボンベは重い。そのボンベを山の下から山の上に運ばなければならない。その労力を考えると、出来るだけガスを使わない生活を選択する方が得策でしょう?

ということでね、ここではカマドがあって、ガスを使わずに火をつける事が日常なわけだよ。

さてさて、最初に書いた通り、今日も天気が怪しく、雨が降っている。空気がこれだけ湿気っていればカマドに火をつけるのも一苦労だろう…なんて思っていた。

しかし、先生はひょいひょいとカマドに向かう。

四国歩き遍路日記18日目-05

雨なんて何のその。なれた手付きでカマドに火をつけた。その時間ほんの数分。は、はやい…。

火がゴーゴーと燃えてしまえば、上の写真のように薪をくべ続ければ火は消えないわけだけど、カマドに火をつけるという作業の中で、ここに至るまでの手順がわかる?

火はゼロから1にするまでが難しい。1から100にするのはひたすら薪を加えればいいだけなのだけれど。

よくよく、ドラマや漫画で、風呂に火をつけて、竹の棒でフーフーやっている所を見るけれど、湯加減はどうだい?なんて言いながら薪をくべているよね。

でも、あれって、あそこの段階に行くまでどうやったらいいの?

ってか、バーベキューで火をつけるのも一苦労で、着火剤なんて開発されているけど、あーゆーのなくて火がつくの?って話なわけだよ。

そんな風に疑問を口にしている僕に、先生は火をつけながら

「ワシは天候に関係なくカマドに火をつけられる。初めに新聞紙に火をつけ、竹につける。うちわで仰ぎ、そして小さな木の枝を入れ、徐々に大きな木にしていく。そうすると湯が沸く」

という話をしてくださった。さらに。

「どんな物事もこの方法で行ける。新聞などで知識をつけ、竹のような信念を持ち、周りから協力してもらいながら背中に風を受ける。そして、小さな物をから火をつけて行き、大きな物に移っていく。そうすると世間にボコボコと沸騰を起こせる」

なんて事まで教えてくれた。

う、うまい!!なんとわかりやすい説明。

本当に色々なものから、人生を学べるものだなぁ…。と感心した出来事でした。

小さいものから徐々にね。何も知らないと最初っからでっかいものを狙ってしまいがちだけれど、小さいものから徐々にやっていこう。

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三八のラーメンを僕が作ると…

四国歩き遍路日記18日目-06

昼になった。姉さんはやはりまだいないので今回も男二人で食事なのだが、姉さんが準備してくれていたのはお味噌汁だけであった。それはもう朝ご飯の時に食べてしまったので、昼は自分たちで準備しなければならぬ。

そこで先生はひとつ三八ラーメンというのを出してきてくれた。

「お前さん、料理する?」

一応、自炊ぐらいなら。と答えるとラーメンを僕が作ることになった。三八ラーメン。どうやらここいらでは有名な商品らしいよ。

僕は全く知らんかったけど、Amazonでも取り扱ってた。

とりあえずカマドで湧いた湯を使ってラーメンを作る。

四国歩き遍路日記18日目-07

これを…

四国歩き遍路日記18日目-08

こうして…

四国歩き遍路日記18日目-09

こう!!

どや!美味そうに見えるじゃろ!?茹で上がった麺を箸で持ち上げて、スープの中で麺の向きを揃えるのがコツじゃよ。

四国歩き遍路日記18日目-10

味は、なんでこれ、全国展開にならんの?ってぐらい美味しかった。インスタントラーメン業界は難しいねぇ…。本当に美味しいもの多いものなぁ。

先生と出会った場所、鴨の湯に再来!

四国歩き遍路日記18日目-11

昼食を取ったあと、小屋の周りを散歩したり、部屋の中をいろいろと見せてもらったりして時間を過ごした。そちらの様子はアルバムの方にちょこっとだけ載せておくとしよう。

ま、つまりは僕は暇だったわけだが、先生は雨でも色々と仕事をしていた。僕に手伝える事がなかったのだ。そんなこんなで時間を潰していると、今日はちょっと早いけど風呂行こか、と仕事を早く切り上げて山を降りる。

四国歩き遍路日記18日目-12

どうだろう。山全体を雲が覆ってしまっている。雲というか、霧と言うか。

四国歩き遍路日記18日目-13

道を走っていても、雲のような霧がプカーンと浮かんでいる。

四国歩き遍路日記18日目-14

ただ、僕が好きな場所から見える景色は雲が覆ってはいるけれど、ちょっとだけ明るかった。もしかしたら明日は晴れなのかもしれない。空を見て、明日の天気を考えるようになった僕は完全に先生の影響を受けているね!!

四国歩き遍路日記18日目-15

さてさて、今日はどちらのお風呂に向かっているかと言うと…

四国歩き遍路日記18日目-16

見覚えがある!!ここは鴨の湯だーーー!!。ここで先生と出会ったのだ。だいぶ昔のような気もするが2週間ぐらい前の出来事。

四国歩き遍路日記18日目-17

色々と回ってみてわかったけど、ここのお風呂は安いのだ!!お遍路さん割引もあるし!!歩き遍路さんは100円引き。僕は歩き遍路さん…とは言えないなぁ。それでも充分安いお風呂屋さん。

四国歩き遍路日記18日目-18

ひと風呂浴びて外で先生たちを待っていると、僕が泊まるはずだった無料の部屋に灯りが。

今日は外国人さんが泊まっている。声をかけるとブラジルから来たんだそうだ。そう。僕は普段引きこもりなのに、人にはガンガン話しかけちゃうタイプの人間だ。人見知りだが、人好きなのだ。

ずっと雨だけど、大変だな…。

ちなみに、今まで色々とお風呂屋さんに連れて行ってもらったが、ここのお風呂はかなり地域密着型のようで、お客様同士がすごくよく話している。

井戸端会議のようなお風呂屋さんだ。徳島弁が心地よい。

鴨島食堂で御三家が揃う!

四国歩き遍路日記18日目-19

今日の夕飯は鴨島食堂という所に行く。この地名だけ変わるチェーン店が実家の近くにもあるけど、一度も行った事なかったので新鮮。

店内は丸亀製麺みたいな方式でおぼんに自分の食べたい物を乗せていく。

四国歩き遍路日記18日目-20

無意識の所業。

知らん間に僕の好きな食べ物ランキング1位唐揚げ2位豆腐3位うどんが揃っておった!!完全に無意識!

なかなか美味しくいただきました。地元に戻ったら系列店利用してみよう!

幸福の科学の建物がいっぱいだ…

四国歩き遍路日記18日目-21

車に乗っていて気がついた事がある。ここには町に不似合いな建物がちらほら見える。まぁ、これはスーパーLAMUなのだけれども。このスーパーの目の前や横っちょにもちらほら。

そこに書いてあるのはORの2文字。

OR?

うーむ。

うーん。。。

大川隆法?

昔、コンビニで働いていた時にレジを打っているとサッと本を置いて行った人がいた。

その本に書いてあったのは幸福の科学、大川隆法。

うーむ。幸福実現党の建物やポスターが貼ってあるし。

今回連れて行ってもらったスーパー、ラムー。ここにも幸福実現党のポスターがすごく貼ってある。

これは…

まぁ、安いからいいか!聖書を読んでいる先生の話からもわかるように、宗教からも学べる事は沢山あるのだ。

なんか大川隆法生誕の地なんだってさ。聖地巡礼…になるのか?ま、すごい建物ですよ。宗教って儲かるんだなぁ〜。

顔は履歴書

四国歩き遍路日記18日目-22

ところで、そのスーパーLAMUで先生と一緒に肉やら魚やらを見ていた時に話をしたときのこと。

先生はスーパーなどに行った時に頭の中で、ある遊びをやるらしい。

その人が買う物などを見て、その人がなんの職業か当てるのだ。

人の行動を観察する。別に正解不正解を確認しなくてもいい。たまにその人の会話が聞こえてきて正解かどうかわかる時もあるが、大切なのはその観察眼。

“顔は口ほどに物をいう”とか言うけれど、相手の行動を読み取れるようになると、悩んでいる人などの相談を受ける時に非常に助けになるのだそうだ。

世の中には自分の感情をうまく表現出来ない人もいる。そういう人の力になれる。

そう考えたら中々に面白い遊びだと思った。

…僕は都内のような人が沢山歩いている所で瞬時にあだ名をつけるとかやってたけど、似て非なるものだな。

ユニクロライダーとか、穴ぼこ総理、歩く肩パットとかつけた所でなんの役にも立たんもんな。

これからはそういう役に立てる観察力を身につけよう。

反省。

四国歩き遍路日記18日目-23

そんな事を思いながら小屋に到着。すると、大きい蜘蛛が出てきてギャーと叫ぶ。罰はすぐに当たる。

四国歩き遍路日記18日目まとめ

四国歩き遍路日記18日目-24

天候が悪く、何気ない1日だったように思えるが、それでも学ぶことが多かった日だ。物事は自分の考え方次第でプラスになりマイナスになる。

物事はそこに存在するだけで、それを捉えるのは自分の頭のなのだ。

そう考えると人生意外と面白いのかもしれない。全ては自分次第。

この雨が続くことによる、心の中の言いようのないモヤモヤは自分が作り出しているもの。美味しい物を食べて、面白い話を聞いて、ゆったりと時間を過ごしていく。それだけでなんと幸せな事ではないか。

なんの不満があろうか。

そんな事を思った『四国歩き遍路日記18日目』でした。

四国歩き遍路日記18日目の写真アルバムはこちら

にゃんこ先生
にゃんこ先生
バーベキューで中々火がつかなかったのを思い出したにゃ〜
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四国歩き遍路日記18日目-14
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