大学生でうつ病にかかる人はどれぐらいいるのでしょうか。華やかそうに見える大学生ですが、多くの精神疾患の好発時期と重なっているそうで、僕の周りでも、一人、また一人とうつ病にかかっていきました。
大学生時代の青年期で一番やっかいなのが、そういう不安定な精神状態である事を自分自身が自覚しにくい事です。自分が自覚出来ないために、周囲にも気づかれず、取り返しのつかない事になってしまう。
…と偉そうに語る僕も、まさにその一人でした。人生で初めてうつ病になったのは大学生の時なのです。そしてそれを相談できる友達はいませんでした。
そんな時、僕を救ってくれたのが一冊のノートでした。
もし、あなたが今現在、あの頃の僕と同じように悩んだり苦しんでいるのに相談する友達がいないのならば、あの頃に僕が学んだ事が役に立つかもしれないと、この話をする事にしました。
内容も内容なので、もしかしたらすぐに削除してしまうかもしれません。その時はご理解くださいませ…。
- 1 大学生の前に知っておくべき事。うつ病になって学んだ34の言葉
- 1.1 大学生のうつ病ノート:怒りについて
- 1.2 大学生のうつ病ノート:思い遣りについて
- 1.3 大学生のうつ病ノート:悪口について
- 1.4 大学生のうつ病ノート:ひらめきについて
- 1.5 大学生のうつ病ノート:物差しについて
- 1.6 大学生のうつ病ノート:誰かの為に行動する事について
- 1.7 大学生のうつ病ノート:泣くことについて
- 1.8 大学生のうつ病ノート:異性について
- 1.9 大学生のうつ病ノート:子供について
- 1.10 大学生のうつ病ノート:以心伝心について
- 1.11 大学生のうつ病ノート:叱る事について
- 1.12 大学生のうつ病ノート:愚痴について
- 1.13 大学生のうつ病ノート:恋愛の駆け引きについて
- 1.14 大学生のうつ病ノート:お金の貸し借りについて
- 1.15 大学生のうつ病ノート:完璧主義について
- 1.16 大学生のうつ病ノート:外見について
- 1.17 大学生のうつ病ノート:ネガティブ思考について
- 1.18 大学生のうつ病ノート:合コンについて
- 1.19 大学生のうつ病ノート:親について
- 1.20 大学生のうつ病ノート:迷惑をかける事について
- 1.21 大学生のうつ病ノート:能力について
- 1.22 大学生のうつ病ノート:旅行する事について
- 1.23 大学生のうつ病ノート:男女について
- 1.24 大学生のうつ病ノート:読書について
- 1.25 大学生のうつ病ノート:病気について
- 1.26 大学生のうつ病ノート:人間関係について
- 1.27 大学生のうつ病ノート:努力について
- 1.28 大学生のうつ病ノート:スケジュールについて
- 1.29 大学生のうつ病ノート:目標について
- 1.30 大学生のうつ病ノート:会話について
- 1.31 大学生のうつ病ノート:人を評価する事について
- 1.32 大学生のうつ病ノート:マンネリについて
- 1.33 大学生のうつ病ノート:マネする事について
- 1.34 大学生のうつ病ノート:自殺について
- 2 大学生のうつ病ノートまとめ
- 3 おまけ:統合失調症の話
大学生の前に知っておくべき事。うつ病になって学んだ34の言葉
「なぜ自分がうつ病に!」
病院で診断されて最初に思ったのはこれでした。
それまで自分はどこか特別な存在であると信じていた所もあり、人に相談してはいけないと思っていましたし、人の見本にならなければならないと思っていました。
小さいときからスパルタな教育に耐えてきましたし、期待にも答えてきた自分。そんな「自分」を崩すことが出来なかった僕が、うつ病と診断された事は、中々受け入れられませんでした。
挫折を知らなかった自分に、初めて訪れた挫折。認めたくないうつ病という名札。
そんな僕の逃げ道は自分を省みる記録、自省録と名をつけたでっかいノートにひたすら文字を書くことでした。失敗から学んだことをひたすら文字に書いて、失敗をしても失敗をしても形に残していったのです。
大学生の僕は、ありとあらゆる物の考え方が現実とズレていました。
考えている事と現実の世界の不一致が葛藤となって、僕を苦しめていました。
その不一致をノートに書くことで少しずつ現実を受け止めていったのです。
今、改めてそれを読み返してみると、
「もし、大学生になる前に、こういう事を知っていたなら、もっともっと世界が幸せに溢れていただろうなぁ…」
と思うことばっかり書いてありました。
自分の失敗を元に生み出した考えなので、これはあくまでも僕の考え方ですし、無数にあるうちのひとつの可能性でしかありません。
ただ、もしあなたの役に立つのならと記事に書いてみる事にしました。
なので、すべてを受け取る必要はありません。「あ、ここはちょっと良いかも」と思えるものだけをかいつまんで考えてみるぐらいがちょうどイイと思います。
ということで、前置きが長くなりましたが34の言葉達を紹介していきましょう。
大学生のうつ病ノート:怒りについて
きっと生きている上で苦しい事もあるだろう。怒りを覚えることもあるだろう。しかし、それを表に出してはならない。表に出すことで自分は気持ちよくなるかもしれないが、周りにとって何のプラスにもならない。そして結果、自分の為にもならない。
やるべきなのはその怒りを解消する為に、自分の環境はどうあって欲しいのか?そしてどうすればそのようになるのかを考え、行動に起こす事である。
大学生のうつ病ノート:思い遣りについて
人は辛い時、どうしても余裕がなくなるものだ。そういう時こそ、人を思い遣る心を忘れてはならない。辛いのは自分だけではないのだ。
相手はあなたを信用して頼ってきているのに、自分に余裕がないという理由でその信用を裏切るような事をしてはならない。辛い時でも人を思い遣ることが、自分を思い遣る強さにつながっていく。
大学生のうつ病ノート:悪口について
人には悪い所もあり、良い所もある。人の悪口をいうことで、自分が優位に立っているような錯覚に陥るが、実際は自分の価値を下げる事なのだ。
本当に良い批評家というのは、作品を厳しくけなすことではなく、誰も発見できない良い点を指摘できる人である。同じように人の悪口を言うのではなく、見逃されがちな良い部分を褒められる人間であるべきである。
悪口を言う事は誰でも出来る。誰でも出来る事をわざわざ自分がやる必要はない。そんな時間を過ごすのなら、自分にしか出来ない事を探せ。
大学生のうつ病ノート:ひらめきについて
よく思いつきで行動してはならないと言われるようであるが、実際人間のひらめきというのは、記憶の複合体である。例えば、英語を聞いて育った子供が英語しか話せないように、人間の脳と言うのはインプットしたものしかアウトプットする事が出来ない。
それゆえ、ひらめきというのは経験の積み重ねの結果であり、決して薄っぺらい発想ではない。過去の経験達の結びつきである、その一瞬のひらめきを大事にすることこそ、自分の経験を活かすということである。
大学生のうつ病ノート:物差しについて
人間と言うのはエゴの塊である。それゆえ、無意識に自分の物差しで人を測ってしまう癖がある。しかし、人にはそれまで培ってきた価値観というものがあるので、自分の物差しで人に物事を言及する事は愚かである。
やるべきは人の価値観を聞き入れ、自分の物差しを伸ばし、自ら成長する事である。人に自分を価値観を押し付けることは、自ら自分の可能性を閉ざしてしまうことに似ている。相手に理解してもらうより、相手を理解するように努力すること。
「いや…」「でも…」という言葉を無意識に使っている時は注意。受けいれて、受け止めよう。
大学生のうつ病ノート:誰かの為に行動する事について
あいつの為、好きな人の為、親の為。世間では人の為に何かをすることが良しとされているが、それは一種の陶酔にすぎない。
すべては自分があいつの為に何かしたいから行動するのであり、好きな人が喜んでいる姿を“自分”が見るのが好きだから行動するのであり、親に何か恩返しをしたいと“自分が思うから”親孝行をするのである。
その本質を忘れてしまうと、相手の反応によっては、不当な怒りが生まれてしまう。お前の為を思ったのに…、君の為にやっているのに…、どうしてわかってくれないんだ…と。
人の為に何かをやるということは、すべて自分の意志から生まれてくるものであり、決して押し付けの愛情などではないのだ。相手の反応がどうであっても関係ないように、自分の行動の中に喜びを見い出せ。
そして「あなたの為を思っているのよ」と言ってくる人は相手にしないことだ。ありがとうとだけ言って距離を置こう。きっと相手は現在の自分に不満を抱いてしまっているに違いない。冷却時間が必要だ。
大学生のうつ病ノート:泣くことについて
哀しい時に涙を流せない人がいる。哀しい時に涙を我慢する人がいる。しかし、涙は流せるのであれば思いっきり泣くべきである。
辛い時、苦しい時、平気なフリをする必要はない。中途半端に落ち込んでしまっては、泥沼から抜け出せなくなる。
涙の中に溺れている自分を想像してみよう。
中途半端な所で、もがいていると、どちらが上でどちらが下かわからなくなる。
まずは泣いて泣いて水を増やし思いっきり落ち込み、一番下まで落ちるからこそ、どん底がわかり、ターンが出来る。あとは登るだけの、這い上がるだけの決意が生まれてくるのだ。
大学生のうつ病ノート:異性について
-彼氏、彼女、いない歴○年。そのような表現が世間では滞っているが、結局の所、人生でたった一人、運命の人を見つければ良いのである。年数は関係ない。
沢山出会い、沢山失恋する人は、それだけ運命の人を探すことに真剣なのであり、決して軽い、重いで評価するべきではない。その時その時を大切にし運命を信じ、決して諦めたりはしない方がよい。
何十年も付き合って、離婚した後でも、それはただ運命の人ではなかっただけなのだ。必ず運命の人には出会える。なぜならそれが運命だからだ。
大学生のうつ病ノート:子供について
子供を育てる事を「育児」と言うが、それは正しい表現ではない。親は子供と一緒に成長していくべきであり、子供に何かを与えているという傲慢さを持ってはいけない。
子供は自ら学んでいき、自分の力で可能性を開いていく存在だ。「親」という漢字が教えてくれるように、「木の上に立って見る」存在が親なのである。
自分の価値観、自分の判断で子供に何かを与えたり、何かを選択させてはならない。常に子供を尊重し、子供の意見に真剣に耳を傾け、自分で選択させることこそが本来あるべき子育てである。
子どもが泣いている時、親が子どもに話しかけている事のなんと多いことか。子どもが親に何を知ってほしいから泣いているのか。与えるのではなく、引き出せ。
大学生のうつ病ノート:以心伝心について
どれだけ長く一緒にいる相手でさえ、言葉にしなければ気持ちはうまく伝わらないもの。
口で言わなくてもわかるのが一種の理想かもしれないが、本当に大切な気持ちというのは言葉にしなければ伝わらない。表現しなければ伝わらない。
恥ずかしい。照れくさい。そんな気持ちは10年後、何の役に立つだろう。今言わなければ、一生言えなくなるかもしれない。
相手が自分の気持ちをわかってくれないのは、自分がうまく表現できていないだけなのだ。そして自分の気持ちを100%伝える為には、ひとつの表現方法ではうまく伝わらない。
だからこそ何度も何度も形を変えて伝えていくのだ。
ひとつひとつの言葉には小さな伝達力しかないかもしれないが、表現し続けていればパズルのピースのようにいつか大きな絵になって相手に伝わるのだ。
伝えよう、伝えようという姿勢が伝われば、徐々に相手も理解したい理解したいという気持ちになってくれる。地道だが大切な事。
大学生のうつ病ノート:叱る事について
叱ることは愛情だと言うがそれは少々の語弊がある。
叱ることは愛情ではなく感情である。本当に相手に成長してもらいたいと思うのであれば、叱るのではなく、相手の一番受け取りやすい表現方法で相手を激励する事が人を成長させる。
それには感情ではなく理性が必要だ。落ち着いて話せ。
怒って何かを伝えても、相手には怒っている事しか伝わらない。感情に流されているのなら、時間を置いてから話そう。
大学生のうつ病ノート:愚痴について
仕事と言うのはお金をもらう為にやっているのではなく、自分の経験を積む為にやっているものだ。仕事を否定する事は自分の行動を否定する事に繋がる。
もし、どうしても愚痴しか出てこないような仕事ならば、今すぐにその仕事を辞めて、誇り持てる仕事を探すべきだ。
お金は消費していくもの。生きていくにはお金がかかる。お金を手に入れ、お金を消費し、お金を手に入れ、お金を消費し、お金をもらう為だけにやっているのなら、何の成長も見込めない。
それは現状維持ではなく、歳を取る分だけの退化だということに気がつかなければならない。時間は限りあるもの。時間を大切に可能性を大切に。そしてどんな仕事にも優劣はない。
仕事は必ずどこかで人の為に役立っているのであり、役に立っているから存在しているのだ。つまり誰かの為に仕事は存在しているのであり、誇りはそこから生まれてくる。誇りを語れる仕事を探せ。
大学生のうつ病ノート:恋愛の駆け引きについて
あの人に振り向いて欲しいからわざと相手が嫌がる事を言ってみる。わざと相手が悲しむ事を言ってみる。そうやって自分の大切さを気付かせる…というような駆け引きは絶対にしてはならない。その行動は相手の潜在意識の中に埋め込まれてしまうからだ。
本当は別れたいとは思わないのに、相手の心をくぎ付けにする為に、失う可能性だってあるんだと主張する為に、別れ話をしてしまうと、その時は相手が振り向いてくれるかもしれないが、相手の意識の中に別れるという選択肢を作ってしまう。
だからこそ自分が望まないような事は絶対に口に出してはならない。相手に駆け引きをする時間があるなら、自分を磨け。相手に求めるな、自分に求めよ。
大学生のうつ病ノート:お金の貸し借りについて
どうしてもお金を貸さなければならない状況に陥った場合は、お金をあげるという選択肢を取らなければ、お金を失うと同時にその友人ですら失ってしまう。
大学生のうつ病ノート:完璧主義について
おそらく、この言葉は落ち込んだ時に自分を一番慰めてくれる言葉かもしれないが、それを認めてしまっては成長することが止まってしまう。
完璧な人間はいないんだと諦めるのではなく、出来る限り完璧な人間を目指して努力する事が、完璧な人間が実際にいようといなかろうと、自分の向上心に繋がっていく。
いないからと言って、目指さない理由にはならない。歴史はそうやって創られてきたんだ。
大学生のうつ病ノート:外見について
人間は外見がすべてではない。しかし、外見を捨てることは内面を捨てることにもつながる。自分に自信を持てない人が整形をすることで人生が変わったという人がいるように、外見に気を使うことは自信につながってくる。
ワックスをつけた日にはなぜか自信を持って生活出来たり、化粧がバッチリうまくいった時はその日一日が楽しかったりする。
まずは自分の顔を好きになることだ。顔はその人の生き方次第で、どんどん変化していく。
人相学というものもあるぐらいだ。自分に自信を持てない場合は、自己啓発の本などを読むことよりもまずは、とびっきりのおしゃれをしてみることだ。そして鏡に映った自分をとことん褒めてみることだ。
外見を変えれば、内面も変わってくる。どちらかを捨てることは出来ない。外見も内面も表裏一体。
大学生のうつ病ノート:ネガティブ思考について
よく、ポジティブにならなければいけないと、ネガティブ思考を完全否定する考えが存在するが、ネガティブが不要だとは思わない。
ネガティブな感情があるからこそ、不安があるからこそ、安定を求めて成長したいと思うのであって、ネガティブな感情を持っているからこそ、人の痛みを理解出来るのであって、ようはネガティブ思考とうまく付き合っていくことが大事なのである。
自分はネガティブだなぁ…と感じるのであれば、ネガティブのよい所を考える。意外にもネガティブが世界を救った例というのは少なくない。ネガティブは必要なのだ。ネガティブを認めないのが一番のネガティブだ。ネガティブ思考を受け入れる事から始めてみよう。
大学生のうつ病ノート:合コンについて
恋愛したいなぁ…と思い、合コンなどに参加する場合、それは恋に恋している状態でしかない。恋というのはしようと思ってするものではなく、堕ちるものだ。ただし、合コンを否定しているわけではない。出会いを増やせば増やすだけ、恋に堕ちる確率は上がっていく。
妥協して誰かと付き合う事、付き合っていくうちに好きになるかもしれないという想いを抱いて付き合う事。その結末は必ず破局につながる。それはその人に恋をしているわけではないからだ。
恋に焦る必要はない。焦っても自己暗示の恋しか生まない。恋をする時は突然だ。突然に備えて自分を磨いておこう。
大学生のうつ病ノート:親について
親というのは子供が一番かわいいものだ。それは生涯の伴侶として選んだ人よりも強い気持ちがある。なぜなら同じ血が流れているからである。
可愛さゆえにあれこれと口を出してくるので、それをうるさいと感じることもあるかもしれない。それがあなたの想いとは、あなたの価値観とはちょっと違う事があるかもしれない。
そんな時に大切なのは、口うるさいと感じる親でも、感謝の気持ちを持つことだ。反発してばかりだといつか後悔する。感謝の気持ちを持って接すれば、徐々にお互いの落とし所が見えてくる。
大学生のうつ病ノート:迷惑をかける事について
これをやったら誰かに迷惑がかかる。これをやったらあの人が大変になる。これをやったら多大な迷惑になってしまう。迷惑になることはやりたくない。
このような考えはある意味では正しいが、しかしそのことだけを考え、何もできないのであれば、迷惑にはかけられて嬉しい迷惑というものがあるということを覚えておかなければならない。
迷惑をかけられる側として一番悲しいのは、相手が自分の為に我慢して、やりたいことが出来ない状態であるという事を知ったときである。
自分が本当に望んだ事なのであれば、多少の迷惑をかけようとも、やりたい事をやっている充実した顔を見られる事が迷惑をかけられている側が一番望むことだったりもするのだ。
迷惑はかけろ。そしてあとで数十倍にして感謝の気持ちを返せ。そのぐらいの意識でやっていた方が可能性は広がっていく。それは親であるならばなおさらである。
大学生のうつ病ノート:能力について
一夜漬けの知識は毎日の積み重ねの知識にはどうしても勝てないものである。もし本当に身につけたい能力があるのであれば、集中して学ぶ事よりもどれだけ自分の生活の中に同化させ、習慣づけてしまうかを考えた方が人の何十倍も力強い能力を身につける事が出来る。
時間だけは平等だ。使えば使うだけ遠くに行ける。習慣化すれば、気がつけば遠くに来たもんだという感覚になれる。
大学生のうつ病ノート:旅行する事について
何度も同じ風景を見て、そこから何かを見出すことも必要な事であるが、ときどき旅に出て違う景色を見ることも必要である。同じ価値観を持って同じことを考えても、打開策は見つけられない。たまに違う風を入れてみることも必要なのだ。
土地が変われば、人も違う。今までとは違った考えの人に出会えるかもしれない。遠くから見た自分の環境や考え方を見てみることも出来る。凝り固まったら、何も考えず旅に出よう。自分は探せないかもしれないが、違いは探せる。
大学生のうつ病ノート:男女について
世の中には男らしくない男もいて、女らしくない女もいる。それは「男はこうだ、女はこうだ」という概念が生み出すものであって、その事によって苦しんでいる人もいる。まずは女、男の前に人間なのであって、人間としてあるべき姿であれば、どんな形でも構わないではないか。
もともとは、みな女の体から変化していくのだ。男も女の体から変化したもの。そう染色体が教えてくれているではないか。女も男もスタートは一緒。その後の違いは個性みたいなもんだ。らしくない個性なんてないだろ?個性が“らしさ”なのだから。
大学生のうつ病ノート:読書について
人間の会話の中でも、自分の考えを持って聞く事が重要とされているように、本に書かれている事をそのまま鵜呑みにするのではなく、本と対話するつもりで、自分の考えを持ちながら情報を頭の中に入れる事が重要である。
自分に必要ない、自分に必要ある、その判断の力をつける事が読書の本来の目的である。
本が絶対的権威という考えは捨てよう。歴史の教科書だって、たまに内容が変わることもあるのだ。本に書いてあるのは1つの意見であり真実ではない。取捨選択して本を取り入れていこう。
大学生のうつ病ノート:病気について
自分がうつ病になってわかった。鬱を悪化させるのは、「うつ病」という言葉だ。
鬱状態を「うつ病」と名付けてしまった事により生じた問題。病は気からというように、自分がもしかして鬱なのではないか?という概念が生まれてしまった事により、どんどん深みにはまっていく。
名札をつける事で、人はその名札通りの人になっていく。
だから他人に対して、「鬱になっちゃうよ」という言葉を吐いてはならない。その言葉が気持ちを病気にさせてしまう。
病気の「気」は気持ちの「気」。鬱だという事を意識させてはならない。うつ病は病気なのだから病院で治した方がいいよというアドバイスですら、鬱状態の人にとっては自分の価値を見失ってしまう原因になる。
うつ病は病院だけで治すものではなく、周りの人にも治せるもの。周りに治せるのであれば、自分でも治せる。まず治さねばならないのは「認識」だ。
大学生のうつ病ノート:人間関係について
どうしても相性が合わない人がいる。しかし、それをただ「あの人は嫌いだ」として片づけてしまっては何の得にもならない。
子供がピーマンを嫌いになっても、栄養価が高いから親は色々な工夫をして食べさせるのであって、嫌いだと思っている人でも、必ずどこかしらで、あなたにとっていい影響を与えてくれるものである。
大切なのは出来るだけ苦手意識を取り払い、どのように触れあったらこの人は自分を好きになってくれるだろうといろいろと工夫してみることだ。調理次第で嫌いなものも好きになる。
嫌いなものを作っても何も自分の利益にはならない。
好き嫌いのある世界より、好きなもので溢れる世界の方が楽しそうだ。そうなれるように近付こう。自分から。
大学生のうつ病ノート:努力について
努力することはめんどくさいとされていたり、努力している人を馬鹿にする人がいる。
何を熱くなっているんだと馬鹿にされるかもしれない。しかし、世の中には努力したくても努力が出来ない人もいるのであって、努力出来ることに感謝しなければならない。そして、努力出来る事があるならば全力でやる方がいい。
馬鹿にされても努力しろ。努力を続けていれば、そのうち人はそれを馬鹿に出来なくなる。
大学生のうつ病ノート:スケジュールについて
「明日でいっか」は禁句である。今日やれる事を明日やっているのでは、明日やるべきことが明日出来なくなってしまう。そしてそのやるべきことがどんどん後回しにされ、トータルで見てみると大変大きな功績を損なっている。明日やろうは馬鹿野郎だ。
ただ、明日やることを今日やる必要はない。今日やるべきことを今日中に全力で終わらせる意識で、毎日を一生懸命生きていかなければならない。
大学生のうつ病ノート:目標について
不言実行がかっこいいとされているが、実際は不言実行とは、実行しなかった時の逃げでしかない。言わなきゃやらなくても文句を言われない。書かなければやらなかった事を自分で誤魔化せる。やらない人間に慣れてはいけない。
人にウザイと思われても、自分がやろうとしている事は、大口叩いて人に言ってまわったり、紙に書いて目に見える場所に貼っておくべきなのだ。
そうすることで、責任が生まれ実現せざる負えなくなる。自分をとことん追い込み、やるしかない状況を作らなければ、大抵の場合実現しない。人間は本来、ナマケモノだからだ。堕落に対抗する武器を持て。
大学生のうつ病ノート:会話について
世の中の9.3割の人間は自分の話をすることに夢中で人の話を聴こうしない。
人の話を聴けるというのも才能の一つ。いろいろな人と話す時、自分の話をすることに集中するのではなく、どうしたら相手は気持ちよく会話が出来るだろうかと、相手主体で話を進める状態を作り出すことに集中力を研ぎ澄ます必要がある。
話上手よりも聴き上手。話をすることで自分は気持ちよくなるかもしれないが自分の幅は広がらない。人の話を真剣に聴くことで自分の考えに幅が生まれてくるのである。
成長する人というのは、人の話を聴ける人なのだ。現代は聴く人不足。その貴重な存在になるだけでも価値がある。
大学生のうつ病ノート:人を評価する事について
例えそれが犯罪者であろうと同じ事。ニュースなどを見て、なんてひどい事をするやつだと簡単に考えてしまうかもしれないが、それはその人のほんの一面でしかない。
本当に見なければならないのは、その人の全体像だ。悪い部分にばかり意識は向かってしまうが、その人の良い部分を忘れてしまっていいはずがない。
大好き同士だったカップルが、別れる時に大嫌いになってしまうのは、その一面だけしか見えなくなってしまうからだ。良い面にひかれたからこそ大好きになったのであって、その事実は消えたりはしないはずなのに。
悪い面というのはそれだけ強力な引力を持っているのだ。
一面性だけしか見えないような価値基準では人間の本質は見えてこない。価値基準を決めているのは自分だ。悪い部分も人によってはいい部分なのだ。全体を見ろ。そして見極めろ。
大学生のうつ病ノート:マンネリについて
同じ人といると、その人がいて当たり前だと感じてしまうことがある。本当はその人がいてくれる事で自分が成り立っているはずなのに、その事を忘れてしまう。
マンネリとは怖いものだ。当たり前だという意識が、人の扱いをぞんざいにし、思いもよらず傷つけてしまう事がある。親しき者にも礼儀ありということわざを忘れてはならない。
本当に大切にしたい人がいるのであれば、常にその人と一緒にいれることに感謝の気持ちを持とう。
マンネリを感じたなら、その人がいない世界をリアルにリアルに想像してみよう。なんと恐ろしい世界だ。一人が消える。それだけでこんなにも世界が変わってしまう。
人がいてくれる事は当たり前なんかじゃないんだ。そして、もし相手の判断で、その人が突然いなくなってしまって感謝の気持ちを伝えられなかったという事がないように毎日を生きよう。
失ってから感謝をしても遅いぞ。
大学生のうつ病ノート:マネする事について
誰々のマネしてカッコ悪いなんて笑われることもあるだろう。しかし、マネとは本来、学ぶという形の究極の形。「まなぶ」という言葉の語源が「まねぶ」から来ているように、空手などの武術の基本が「型」からはいるように、マネることは学ぶ事。
マネは悪いことではないのだ。
もし、自分がそうなりたいという理想像があるのであれば、とことんマネをしてみる事。あこがれの人がいるのであれば、その人をとことんマネてみる事。そうすることで、あこがれに早く近付くことが出来る。
大学生のうつ病ノート:自殺について
命を天秤にかけてはならない。どれだけ収入の面で差があったとしても、どれだけ学力の面で差があったとしても、どれだけ能力の面で差があったとしても、あなたの命は誰とも比較出来ない程尊いものだ。
そしてあなたが命を捨てたいと思った今日は、どうしても生きることが出来なかった人たちの希望の明日だと誰かが言ってた。苦しい事もあるだろう。辛いこともあるだろう。
しかし、辛いという漢字が教えてくれるように、「辛い」事を「一つ」乗り越えれば、かならず「幸せ」が待っている。苦しい、辛いというのは、幸せを忘れないようにする為の一つの大切な要素なのだ。
絶対に負けてはならない。僕は死なない。
自殺するには相当の勇気がいる。それだけの勇気があれば、ほかのどんな事だってチャレンジできるさ。
大学生のうつ病ノートまとめ
大学生の頃の僕は、とにかく答えを本の中に求めていました。そんな本の中で、マルクス・アウレリウスの『自省録』というのがありました。それを読んで、自分にも似たようなもの書けないかなぁ…なんて思ったのがノートを書き始めたきっかけだったと思います。
読むことはインプット。書くことはアウトプット。普通に考えれば、インプットした方が悩みを解決するのにふさわしい手段に思えます。
しかし、書くという行動は、頭の中のごちゃごちゃを紙の上に吐き出して、客観的に見ることが出来るのです。書いたものを読む事で、アウトプットとインプットを同時に行えるのです。
しかも頭の中にあった状態では良くわかっていなかった事も、紙に書いてまとめる事で、わかりやすく頭にしまうことが出来ます。
言うならば、畳まずに入れた洋服でごちゃごちゃになっているタンスの中身をいったんすべて、取り出して、きちんと整理してタンスに戻す作業です。
新しい服を入れようとしても入るスペースがなかったはずなのに、ちゃんと畳んで入れればまだまだ沢山収納できる事に気が付きます。
頭の中を書き出すということはそういう作業なのです。
ま、今までの人生で学んだことを書き表してみたけれども、やはり、偉人のようには書けないもんですね。
時々、変な口調になっていたり、論理的にバラバラだったりして、その当時どれだけ悩んでいたことか、どれだけ必死でなんとかしたいと考えていたことかをノートの文字の汚さからも感じることが出来ます。
良ければあなたも悩んだときや、不安に駆られているときなどに、ノートとボールペンを用意して、思いつくままにバーっと書き出してみてください。
大切なのは、後で読み返せるようにすること。メモ帳やチラシの裏などではなく、ノートを使い、鉛筆ではなくボールペンを使いましょう。
書くことですっきりし、3年後などに読み返すことで、色々と学べます。自分に向けての手紙のような。タイムカプセルのような。
あなたの人生が少しでも生きやすいものになりますよーに。
大学生でうつ病になって学んだ、心を軽くする34の言葉でした。
野口明人
ここまで諦めずに読んでくれてありがとう!
おまけ:統合失調症の話
実はこの記事、最近書き直しました。内容的にはほとんど同じですが、読みにくい部分とかリズムおかしいなと思う所を調整したのです。
これを書いている時から数えて11年ほど前の記事ですからね、頭の中のリズムとか、文章の書き方とか変わっているので、読んでいて違和感があったんですよね。
んで、11年もあれば、これ関連の記事も増えました。
統合失調症と診断され、「パニック障害」とも言われ、「強迫性障害」とも、「うつ病」とも言われ、一体自分が何の病気なのかわからなくなり、はや8年。「せっかくここまで頑張ってきたのに、入院は嫌だ」と断ったら、病院の先生には「お前なんてもう[…]
今回は大学生の時にうつ病になったという話でしたが、大学卒業してから統合失調症になった事を書いた記事があります。
そして書き込む媒体も、ノートからポストイットになりました。
大きめのポストイットを買いまして、書いたら壁にペタペタ貼っていくという。そちらの記事の写真を見てもらえばわかるように、今の僕の部屋の壁は気色悪いぐらいカラフルなメモに包まれております。
良かったら合わせてお楽しみください。
ではでは、またどこかでお会いしましょう(´・ω・`)ノシ