福袋って不思議な文化ですよね。在庫処分抱き合わせ袋とも言える仕組みなのに、「福」と名前をつける事によって、もしかしたら良いものが入っているかもしれないという気持ちにさせてくれる。
さて、その福袋なのですが、もし、福袋の中身をすべて質屋に持っていったとしたら、福袋の値段分の価値はあるのでしょうか?
福袋と言えば、年始めの醍醐味と言っても過言ではありません。子供たちは親戚にペコペコして手に入れたお年玉を片手にアレにしようかコレにしようか模索中。アレも欲しい。コレも欲しい。しかしそれではお年玉が足りない。
…かと言って、もうペコペコする親戚もいない。そこで登場、福袋。もしかしたらアレもコレも一緒に入っているかもしれない。運という要素に願いを込めて福袋を買うのです!
そう。福袋とは夢!
その夢を、現実的に捉えてみたらどうなるのかと言うのが今回のお話です。…あなたが福袋を最後に買ったのはいつですか?
福袋は買うべき?2008万円もする福袋の中身って一体なんだ?
福袋、誰がはじめたか謎袋。在庫処分のゴミ袋。開けてビックリ鬱袋…
気がつけば、すでにそこにあった福袋ですが、一体いつからあったんでしょう?
福袋の起源について調べてみました。
福袋という言葉が確認できるのは1902年朝日新聞の中の広告なんだそうで、意外と最近なんだな〜って感じでした。
室町時代ぐらいからありそうでしょ?七福神って言葉があるんだから。福のある袋をエビス様が持ってそうなイメージなんですけどね。七福神の中で唯一の日本人の神様なわけですし。恵比寿様。
その福袋がここまで一般家庭に普及したのは戦後。人が「物」を普通に買えるようになって、「物」が売れ残るようになってから。バブル期なんてアホみたいに何でも袋につめちゃえば売れちゃう時代もあったのです。
ピカソの絵とかまでバブル期の人間は福袋につめちゃうんですよ。すごい時代でした。
ここでひとつ疑問が。ピカソの絵を福袋に詰めるってありましたが、海外にはあるんですかね?福袋的な文化。Lucky Pack的な。
福袋の海外事情も調べてみましょう。
福袋を海外に広げたのはApple!?
どうやら福袋は海外にはそういう文化がなかったみたいで、広がりを見せたのは2000年以降の話。これまた最近です。
2004年に銀座のApple Storeが正月に福袋を販売したら売上が良かったみたいで、じゃあうちでもやっちゃう?ってアメリカでも取り扱ったのが火付け役だったみたいですね。
Lucky bag とかMystery bag とか言われているみたいです。Mystery bag というネーミング個人的に好きですね。僕、買っちゃうんですよね。ミステリーゾーンって書かれた自動販売機の飲み物を見つけると。
ま、日本でもし「謎袋」って名前だったら今みたいな正月に売るっていう文化もなかったんでしょうし、定着もしなかったでしょうね。
ちょっと前にモヤモヤさまぁ~ずで1000円の自販機、夢のお宝なんちゃらってのがやってましたが、日本人って謎と夢が好きですよね。絶対ろくでもない物が出てくるってわかっているのに、もしかしたら…ってのが頭から離れないんですよね…。
ところで夢と言えば福袋の中には、数百万、数千万という高額なもの。特に今年は2008万円という驚きの福袋があったんです。
そう。
福袋は福にあやかるもの
今年は2008年だから。2008円じゃなく2008万円の福袋出してみました的な。
なぜ「万」をつけた。「2008えん」と「2008ねん」で韻を踏んでてよかったじゃないかー。
しかし、そこまで高額になると気になるのはその中身。2008万円出して納得するものなんてあるのかしら…。これが入ってて良かった!こんなもん入れてんじゃねーよ!の振り幅がデカくなるわけで、下手したら暴動さえ起きかねないのでは…。
それ相当の覚悟が必要だなぁ。売る方も買う方も。宝石商とかなら2008万円の福袋とか出しそうですけど、宝石って気に入ったから高いお金出してでも欲しいって思うのであって、高いお金だからって気にいるもんでもないし。
ほぼハズレなのがわかってて2008万円も出す人は多分お金をなんとしても使わなきゃいけない立場の人ぐらいだろうなぁ…。
なんだろうねー。2008万円だしても人が納得するもの。うーん。
正解はね…。
2008万円の福袋の中身
「旅行」です。旅の思い出はプライスレス。福袋に詰まっていたのは旅へのチケットだったのです。
おしゃれっすね~。世界一周旅行とかもはいってるんです。また一回限りではなく、一年を通して数回に分けて旅が楽しめる福袋が多いのが特徴のようです。
- ロールスロイスで行く人気旅館「箱根吟遊」の旅、31万5千円
- ナイトヘリクルージング&東京ベイホテル東急スウィートルーム宿泊プラン 50万円
- 七福を招く、七大峰をめぐる世界ニ周の旅 2008万円
- 47都道府県から選べる日本列島祭りめぐりの旅夢袋 200万円
こんな感じだそうです。
まぁ、2008万円って高額ですからね。誰が買うんだろうって思いますけど、ちょうど、団塊の世代の方たちが退職してその方たちにウケがいいようです。…でも、もう中の旅行がどんなものがわかってるんじゃ、福袋と呼べないんじゃないか(笑)
色々な事を考える人がいるもんです。福袋、福袋。
野口明人
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました!
福袋のおまけ:中身を全部売ったらどうなる?
ということで、おまけの話。
福袋の中身をすべて質屋に持っていくと、買った値以上のお金が返ってきたという検証結果がありました。つまりは福袋を大量買いして、売れば儲かるわけですね。
なんというビジネスチャンス!
…と、テンションが一瞬だけ沸騰したのですが、考えてみればこういう発想で儲けている人すでにいました。
そう。転売ヤーです。
実際、今年の元旦に僕の好きなブランドの福袋が並んだのに買えなくてですね、昨日ヤフオクで買っちゃいましたよ。中身開けてないヤツ。
見つけた時は、え?なぜ?福袋の中身見て要らなかったから出品するってならわかるけど、なんで未開封なの?って思いましたがあれですね。僕みたいなのがいるからですね。
テンバイヤーめ…。君らがいるから僕が買えなかったのだぞ。でも君らがいるから、昨日の僕が買えたわけで。うーん…。なんか悔しいけどサンキューな!ちくしょー!
ではでは、またどこかでお会いしましょう(´・ω・`)ノシ